聖地の風景

ふんわりしたスピリチュアルの世界や、ガチガチの現実主義にも関わらない、気ままな僕が記す体験記。全て脚色無しの実話です。深刻な病気を背負い絶望している人へ読んで頂きたいです。特定の政治、宗教団体には所属しておりません。またブログ内で使用する私個人が撮影した画像に一切加工は施しておりません。

4年10ヵ月後の再発

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抗がん剤の影響は凄まじいものがあった。


僕の身体に入った抗がん剤の量も量だが、副作用が特に酷く、投与してから30分も経たず、悪寒と嘔吐に苦しむ。

何度吐いても吐き続け、胃の中に何もない状態で、嘔吐が止まらない、長い長い生き地獄が続く。


最後は吐く物がないので、空っぽの胃から絞り上げた血の混じった唾液を、永遠に吐き続ける事となる。しかも無様にも、ベッドに這いつくばり、痩せ衰えた醜い姿で震えながら…。


当然食欲など皆無で、飲み物を飲んでも、僅か数分で吐き戻してしまう。
この状態が一週間程続き、翌週には徐々に吐き気が治まり始める。
少し食べ物を口に入れ、食欲が出始めた週末には、また新たな抗がん剤の投与が始まって行く。

僕の場合、このローテーションで3ヵ月抗がん剤を投与。
勿論、髪も眉毛も情けなく全て抜け落ちるが、そんな事より、拷問のような日々が長く続いた事で、精神を著しく病み、廃人同様になって行く自分が見え隠れしていた。
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この時期、普通に食事が摂れる何気ない日常が、どれくらい有り難い事なのか、嫌という程味わう。

そして何より、治療が終わっても、また抗がん剤を投与しなければならない状況がやって来たら、僕はどう対処したら良いのか、どう自分を納得させたら良いのか、その不安が過る度、頭がおかしくなりそうになる。


自分自身に、辛うじて魂の存在は確認出来るが、ミイラのような身体を纏い、一切の欲が消失したころ、漸く苦しい治療が終わり、運よく腫瘍もある程度縮小し寛解となった。
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寛解とは、治療を継続しながら、癌の症状が殆ど消失した状態を指す。
以降、完治する場合もあるが、再発する可能性もあり、定期的な検査が必要となる状況。この寛解が、僕にとって厄介で、くせ者だった。


定期的な検査を催す病院は、またいつの日か、癌が再発した事を告げるイベントホール…。


こんな不安と恐怖に苛まれる日々が続くのなら、こんな欠陥だらけの僕を産んだ親を恨みながら死ぬのも悪くない。

いや、それ以前に、僕は何も悪い事をしていないのに、何故こんな目に遭うんだろう?。
一体僕は、なんの為に産まれてきたんだろう?。
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そんな風に、毎晩ぶつけようの無い静かな怒りを抱え、唯一自分の病気を忘れる事が出来る、睡眠という名の付いた劇場へ、その感情を連れ込むしかない。
今晩は…どんな物語を見れるだろうか?。
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同情や励ましはいらないから、その代わり、情けない程に、この現実を誰かの所為にしたかった…。


探して、探して、探し倦ねて、頭の中にこびりついた恐怖を取り除く手段は、結果何一つ存在しなかったのだ。


担当医の、
「2週間後、また検査に来て」が、

「1ヶ月後」になり、


「3ヵ月後」に延び、


「半年」の言葉を喜び、


「一年後」の言葉に歓喜し、


「5年経ったら寛解です」


その言葉を忘れかけていた、治療から4年と10ヵ月経過した冬の寒い夜に、また胸に腫瘍が見付かった。
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何不自由ない生活を送る人々。健常者が行き交う街並み。美しい自然…。
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神様が作った、この世という世界に、また少しずつ恋心が芽生え始めていた矢先の出来事だった。
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https://youtu.be/yOAwvRmVIyo
誰しもが歓迎する音楽を紡ぎだす、ミスチルスピッツ嫡流。稀代の歌姫出現に、吉田拓郎、浜省は何を想うのか?。

説明不要、珠玉の名作、裸の心 

優しい嘘

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少なからず予兆はあった。


頻繁に筋肉が硬直し、こむら返りにも似たような痛みが、全身のあちこちで起こる。


特に夜中、発作的に激しい腰痛に悩まされ、それは堪えられる範疇の痛みではなかった。


またある時は、突然意識が遠退く事もあり、床に頭を強く打ち、自分の身体を支えるのがやっとの状態。
最終的には、出始めた咳が止まらなくなり、原因を突き止める為、一人で病院を渡り歩いた。


医者は僕の病気を見付けられず、首を捻るばかりで、決まってせき止めと鎮痛剤を処方する。


流石に諦めかけたころ、最後の訪問にしようと決めていた病院で、やっと僕の病気を見付けてくれた。

「身体の痛みの原因がわからないから、血液検査をしてみよう」そう担当医から言われて採血をした。


翌週、血液検査の結果を知る為に病室へ入ると、まず不自然な文字が記入された僕のカルテが眼に飛び込む。
担当医が迷いながら、筆を走らせた形跡が妙に気になる。一度書いた文字をペン先で塗り潰し、何度もカルテを書き直しているが、どんな意味が隠れているのだろうか。f:id:no_replyjalcom:20210219004148j:plain

担当医は、
「白血球の数値が異常だなぁ。風邪かな…。大丈夫だと思うけど、咳が出てるから、念のためレントゲンを撮って帰ろうね」


結果、大丈夫ではなかった。レントゲンの画像には僕の胸に、テニスボール位の多きさに育った腫瘍が、はっきりと写し出されていた。


即、大学病院へ入院となり、血液内科という聞き慣れない場所へと案内される。
担当医から、
「心配しないでね。手術したら治るから」
とても優しい先生で、まさかその先生がその時点で嘘を言っているとは、若い僕には想像もつかない。


担当医は手術には意味がなく、また助かる可能性が低い事を知っていて、僕を気遣い思いやりを持って接してくれていた。


後日母から聞いたところによると、担当医の説明では、余りにも腫瘍が大きくなり過ぎていて、治療もやってみないと解らないと、僕のいないところで、母にそう伝えていたそうだ。
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それでも結果手術室に向かうのだが、その理由は腫瘍の組織検査の為で、僕の場合、縦隔の部分に大きな腫瘍が出来ていたので、胸を切開し組織を取り出して検査をした。


担当医は最後まで優しい嘘をつき通してくれたのを覚えている。若い僕にはこの現実を受け止められない、そう思ってくれたんだろう。
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組織検査の手術後、
「悪性の腫瘍じゃなくて、良性だったよ。心配ないよ。ただ、治療しないとね。残念だけど、この病院では治療が出来ないんだ…。専門の病院があるから、そこでしっかり治そうね」


僕は、「先生、僕、先生に治療して欲しいんですけど、駄目ですか?…」
そんな風に、先生の優しさの重圧に耐えきれず、泣きながら訴えた。

先生も眼に涙を一杯溜め、
「若いから、必ず治るから、治ったらまた会おうね!。お願いだから、泣かないで…」
そう精一杯のエールを贈ってくれたのを思い出す。


転院先は、がんセンター、血液腫瘍内科。この時始めて、自分の病気が癌だと知った。


そして程無く、大量化学療法という、抗がん剤による薬物治療がスタートし、この世の生き地獄を味わう事となる…。


どうやら、この世に神や天使はいないようだ、そう思った。
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https://youtu.be/bwSd6pd5UAQ
天使の歌声ジャッキー エヴァンコ。彼女が一番輝いていた時代の一曲、Angel。
師匠デイヴィッド フォスターとの共演。二人が奏でる音楽にエスコートされ、神と天使が舞い降りる。

徳を積む

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先生は何の前触れもなく言った。

「あんた、龍神さんついたなぁ」

「は?」

僕は超能力者の問いかけに、途方もなく無力で、全く反応が出来なかった。

先生は仰向けに寝ている僕の左手首を軽く掴み、左の頭上へ誘導する。

「どうや、暖かいやろ?わかるか、この辺や、触ってごらん」

先生が仰るように、微かに暖かい。

「こっちは白龍さんや…」

先生は更に左手と同じように、僕の右手首を軽く掴み、右の頭上に誘導して行く。

「こっちは、青龍さんやな…」

隣の診察台で、助手さんから施術を受けている患者さんへ、耳障りにならないように、僕はそっと先生に尋ねた。
龍神様?先生…僕、どうしたらいいんですかね?」

僕の頭の中には、純粋に感謝の思いしか浮かばなかったので先生に、
龍神様に、有り難うって、いつも伝えていればいいんですかね…?」と、馬鹿丸出しな御伺いを立てた。
そんな単純なわけないだろ!。自分自身に嫌気が差す。

しかし先生は僕の予想を裏切り、シンプルに答えてくれた。
「そうや、龍神さんに有り難う、有り難うって、いつも伝えておけばいいんや…」

無知も度が過ぎると、龍神様は寛大な御心で受け入れてくれるようだ。

これは後日先生から伺った御話しだが、先生のサロンを利用している患者さんの中で、施術後、龍神様をつけて再来する人がいるらしい。

先生は、ある御坊さんの話しをしてくれた。
その人は、医者も匙を投げる状態まで進行した癌を患いながら、先生のサロンを訪ねて来た。

早速先生がいつものように施術を開始すると、巨大な龍神様が現れ、施術室の天井をゆっくりと旋回し始めたそうだ。
「天井に龍神さんが現れて旋回してな、その間、バチバチバチバチって、ずっとラップ音が鳴り止まないんや…」

僕は大空を飛んで行く飛行機を追いかける子供みたく、ドキドキしながら、施術室の天井を見上げ、巨大な龍神様に憧れ、その痕跡を眼で追ってしまった。
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「そしたらなぁ、その御坊さんなぁ、私が施術をしている内に、すぐに治って行くんよ…」

凄い話しだった…。一体病気って何だろう。
この世に医学があって、医者がいて、それでも治らない病がある。
それを先生はを薬を使わず治してしまい、何より患者を心底元気にしてしまう…。

「なんでかなぁ、その御坊さん、なんでこんなに簡単に病気が治るんかなぁって考えたら、徳を積んでらっしゃるんやなぁ、御仕事柄。だから、あっという間に病気が治って行くんよ」と、先生は仰った。

徳を積む。体施、物施、念施、顔施、法施。様々に徳を積む形がある

先生は御高齢にも関わらず…

毎日癌患者に向き合い(体施)

余分なお金は神社へ奉納(物施)

患者の回復と世の中の平和を神様に祈念(念施)

来るものを拒まず、その光耀く笑顔で枯れ果てた人々を再生し(顔施)

神様の分け御霊である人間にとって、一番大切なものは何かを説く(法施)

その御坊さんよりも、先生は徳を積んでいるのではないか。
だからいつまでもエネルギッシュで、しかも御世辞抜きで御若い。先生を知る者が口を揃えて言う事だが…。

普通、ボディメンテナンスに関わる御仕事をされている方の寿命は短いのが定説だ。
知らず知らずの内に、患者と接触する事で自身の持つエネルギーを枯渇させ、寿命を縮めてしまう。
元気だった優秀な施術家の先生が、突然病に倒れ、亡くなってしまうケースは多い。
それが癌や重篤な病を専門に扱う先生なら尚更だ。

とある有名な気功師を訪ねた時に、僕にこんな話しをしてくれた。
「施術家はみんな、病気を治せるようになると面白くなって、気の使い方を間違ってしまう。それが癌とか、重い病気が治せるようになると尚更。本来の安全な気の使い方が解っていない」そう仰っていた。

しかし、それを教えてくれた気功師御本人も、膵臓を壊しているのを後から知る。
見るからに顔色が悪く、不健康そうな状態で、とても病気を治せるような気功師には見えなかった。

人間はどう頑張っても、神にはなれない。奇跡を起こし続ける事は不可能なのだ。
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先生、患者を診るなり、ガンマGTPや血糖値の数値を言い当てたり、CTやMRI等の精密機械でもないのに、隠れた病気を発見してしまうのは何故ですか?。

「これなんだ?、気持ち悪いやろ、ここ!」

3回目の治療の時かな、行きの新幹線の車内で痛み始めていた箇所を指摘してくれましたよね。その痛みも、先生のサロンを出る頃には治っている。脇腹を痛めていた時もそうでした。
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僕はあの時、確かに神の存在を感じた。
4回目の施術中、先生は僕に近付き優しく囁き出した。その瞬間、僕は一瞬気が遠くなり、光の中に包まれ、先生ではない女性の神様の御姿と声を聴いたのだ。
それはどこか懐かしい、原初的な母親のような存在で、ずっとこのままの状態が続けばいいのに、心底そう思った瞬間だった。

先生、貴女は一体何者ですか?。
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僕は25歳の若さで、死を意識する大病を患った。
悪性リンパ腫という、血液の癌だ。
ステージ4。絶望という文字以外を、どう見付けたら良いのか、当時の僕は途方に暮れていた…。
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https://youtu.be/HAhu5AhqwD0
あなたの笑顔は誰よりも輝き
くもり空まで晴れにしてしまう
何度も高い壁 乗り越えたから
何も怖くない ひとりじゃないよ

感動的なドラマ一本観終えた時の爽快感にも似た、絢香さんの、みんな空の下

超能力者と龍神さま

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超能力者の先生とのファーストコンタクト後、とても爽快な気持ちになり、車をスムーズに○○高原まで走らせた。今晩宿泊する温泉宿があるからだ。

その宿は山頂にあり、到着まで山道を三半規管がおかしくなる程、くねくねと登り続けなければならない。ボディを軋ませながら登ったはいいが、温泉に浸かる事なく、駐車場で待機するだけの車には迷惑な話しだ。

やっとの思いで宿に到着し、地元出身のおばあちゃんに案内され入室。

「東京から?!よくいらっしゃいましたねぇ。今日は他にも女性4人組が予約していたんだけど、昨日の悪天候もあって、キャンセルになったんですよ」と、おばあちゃんは雑談を交え話してくれた。

実は前日、夜中まで台風が猛威を振るい、大変な騒ぎだった。台風直撃の真っ只中、女性だけのグループが、嫌がらせのように続く細い山道を登り、消耗しながらやっとの思いで辿り着けるような僻地に佇む宿を、嵐の状況下でキャンセルするのも納得出来る。

しかし一転、当日は快晴になる。そしてこの日、鈍感な僕でも、山に何かの気配を感じ、蠢いているのを予知していた。

前日まともな睡眠を取らず、高速道路を飛ばして来たので、温泉の泉質も、魅力的だったはずの食事も、自分の記憶に留めておく事が出来ない。
それより何より、超能力者の女性の件で、頭が一杯だった。

翌日、宿をチェックアウトする際、感じの良いフロントの女性従業員さんに、
「○○○○神社へ御参りに行きたいんですが…なんか参拝客が少なくて、ゆっくり御参りが出来るって聞いて来ましたが…」
そのように僕が尋ねると、フロントの女性は、
「一応、一宮なんですけどね…地元では一番大切にされている御宮です」
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宿を出発。前日登って来た山道を、再度蛇行を繰り返し、軽い吐き気を覚えながら下り続ける。

麓に降りて、カーナビに○○○○神社と入力。出発するが、近隣にあるはずの神社が、なかなか現れてくれない。かなりの距離を走り、やっとカーナビの音声から到着を知らせてきた。
しかし、どこを探してもそれらしき神社は見当たらない。

近くに土産物を扱うドライブインがあり、そこに車を停め、小走りで観光案内所へ飛び込んだ。
「あのぅ、○○○○神社に行きたいのですが…」

「逆方向ですよ」
おじさんは地図を僕に見せながら教えてくれた。

何故か、カーナビが誤作動を起こす。何回入力しても駄目なので、観光案内所のおじさんに頂いたマップを頼りに、フラフラと車を走らせる。おもしろくもなんともない、見覚えのある、一度通過して来た道を。

暫く来た道を戻ると、左手に神社の看板を発見。
広い駐車場に、参拝者らしき御家族連れの車が2台停まっているだけ。これならゆっくり御参りが出来そうだ。

鳥居を通り抜けると、すぐに象徴的な太閤橋が架かっている。子供みたくワクワクしながら、急な傾斜の付いた太鼓橋を渡り、拝殿へと向かった。

歩みを進めると、拝殿左手にあった枝社から、

「こちらに来なさい」

というような声がしたように感じたので、

「本殿で御参りしてから、順番に必ず御参りしますね」と、軽く会釈をしながら心の中で呟いた。

その直後、パツン!と、音を立てて僕の胸の辺りめがけ、何かが飛び込んだのを感じ取った。その感覚は決して軟らかい雰囲気のものではなく、少し痛みすら感じたのを記憶している。

なんだろう?今のは…。首を傾げながら、一通り御参りを済ませた帰り道、参道を歩いていると、右手に石組みと護摩壇の跡を見付ける。金剛童子堂だ。

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調べてみたらその昔、修験道者さん達は修行の為、この場所から入山する前に、護摩壇で祈祷をし、険しくも厳しい霊峰を目指し、山へ入って行ったと知った。
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息を止めながら、護摩壇の周囲を3回廻る事が出来たら願いが叶うと書いてある。
当然廻る、廻るでしょ、そりゃぁ。
病で肺活量が落ちている僕には結構しんどいチャレンジだが、周囲に人の気配がないのも手伝って、かなり酷い形相で、もがき苦しみながら金ちゃん走りのような格好でゴール?した。願いが叶うといいな。

東京へ向かう帰りの車中で天気が急変し、恐ろしい位の雨雲に遭遇した。僅かな時間で勢いよく雨が降りだし、ワイパーが効かない。しかも高速道路上。みんなハザードを点灯させ徐行を始める。
とにかく豪雨で前が見えない。通常レベルの雨ではなかった。正に長滝から暴れ落ちる、激しい水流の如く。
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東京に戻ると、高速道路上で体験した豪雨が嘘だったかのように、一粒の雨も落ちていない。
玄関前に立ち、もぞもぞと自宅の鍵を探す。
バッグから漸く鍵が見付かり、ドアノブに鍵を差し込んだ瞬間、背後から尋常ではない音が聴こえて来た。雨だ。

いや、雨のレベルではない。滝だ。
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ゴォーッと凄まじい音を立て、勢いよく飛沫が僕の身体を被い尽くす。怖くなって室内に逃げ込み、暫し呆然とする。
その時はまだ、自分自身の変化に微塵も気が付いていなかった…。

数日後、僕は都内でバイクを運転中、事故を起こしてしまう。
見通しの悪い坂道を、結構なスピードで走り抜けようとした際、路肩に駐車していた車が急に発進した。
慌ててブレーキをかけたのが災いし、ABSを装備していない400ccのバイクは、簡単にブレーキがロックし、なぎ倒され、僕の身体を空中へ放り出し、火花を散らしながら、前方を走っていた車に激しく衝突して止まった。

バイクが衝突した車の運転手さんに幸い怪我はなく、大事には至らなかったが、僕が乗っていたバイクは大破し、当たり前だが来ていた服はボロボロに敗れ、履いていた厚手のスニーカーは、片足が真っ二つに裂けている。

しかし僕は、ほぼ無傷だった。膝に少しかすり傷を作った程度。一切痛みは何処にもない。

不思議なのは、金剛童子堂のある○○○○神社から戻って来てから、事故を起こすまでに、自分が自分でないような、変な感覚をずっと抱いていた事だ。
何かおかしい。僕はこんなにも冷静な人間ではない。
身体が放り出された瞬間も、ゆっくりと視界から情報としての映像が流れて行くだけで、動揺は勿論、感情の変化すら無かった。

事故処理に対応してくれている警察官、気が動転して怒鳴り散らす被害者御夫婦。
そんな中、他人事のようにその光景を冷めた眼で観察している自分がいる。

事故が事故だけに、怪我をしていない僕を見て、皆一応に首を傾げていた。

数日後、スピ界のスーパースター○○先生の道場へ体験入門。

○○先生は執筆した書籍の売上げを順調に伸ばし、その当時は極度に御忙しい状況が続いていたようで、風邪で体調を崩し、声すら出せない大変御辛そうな状況で稽古をつけていた。

翌週、再度超能力者の先生の施術を受けに○○○○へ。
先生に、
「この前の日曜日、○○先生の道場へ行きましたよ」と御伝えすると、
「○○先生、体調崩してなかったか?あの人、喉も弱いからなぁ、声も出せなくなるぞ」と呟いた。

「!!……先生、なんで解るんですか…」
先生は全て遠隔でお見通しなのだ。

施術が始まり、寝転がっている僕に、ゆらゆらと手のひらを動かしながら、先生は静かに囁いた。

「あんた、変わったやろ…」

ああ、やっぱり、先生には僕がずっと抱えていた違和感、変調が話さなくても伝わるんだ…。

「うわっ、先生すごっ!先生には解るんですねぇ…。そうなんです、変な感覚がずっと続いてまして、バイクで事故起こしちゃいましたぁ」
誰も気が付かない、その変化を、先生は既に察知している。そして先生は続けて仰った。

「あんた、龍神さんついたなぁ」

「は?…」

僕のバカさ加減では、先生の仰っている意味が、その時点では皆目見当がつかなかった…。
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https://youtu.be/lElCzhjiPX8
2007年のスーパーボウルに出演した時の殿下。
Purple Rainを激唱。鳥肌が立つ感動的な舞台は、スーパーボウルの歴史上、初の雨空の中…。アクエリアンエイジの先駆者であり、ヤフアの信奉者である殿下。ミネアポリスサウンドの申し子を包み込む紫色の雨は、海王星から降り注ぐ!。

富士山登頂と超能力者

冬場の富士山に登ると決めていた。
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中央道をひた走り、御殿場ICを降りる。そして須走ルートから山頂を目指す。
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無事富士山から下山したら、その足で名古屋方面を目指し、ずっと会いたかった人に、久しぶりに会いに行こうと決めていた。
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その人は、スピリチュアル界隈では有名な○○氏の本に登場する超能力者の女性で、重篤な病を抱えている患者さんに、たった一人で対応されているスーパーウーマンだ。
実際この先生の施術にかかり、癌等の面倒な病が治ったり、改善した人が少なからず存在する。即ち奇跡を起こす、本物の神人だ。
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先生曰く、今までテレビや雑誌の取材は全て断って来たそうで、その事も手伝ってか、地元でも先生の存在を知らない人が多い。
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東京から新幹線で先生のサロンに向かった時の事、最寄り駅を降りてタクシーを拾い、運転手さんに、
「○○○○まで御願いします。解りますか?」と尋ねたら、
「…あぁ、あぁ、あそこね、お客さんみたいに、全国から尋ねて来る人が沢山いるよ。ところで○○○○って、何をやってるの?整体?宗教?」
僕は苦笑いしながら適当な返事をした。
また別のタクシー運転手さんは、
「東京から新幹線でここまで来たら、相当な金額でしょ?。そこまでの価値があるんですか?」と、真顔で言われてしまった。
「ところで○○○○って美容室ですか?」
僕は、
「そんな感じです…カリスマには間違いないですから」と、更に適当な返答をしてみた。
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もう2年以上前になるが千葉県成田市の、とある神社へ御参りをした際、シックスセンス等まるで無かった僕に、様々な声が降り注いで来た。その声にならない微かな声を拾い続ける作業を繰り返していたら、この超能力者の先生との御縁が生まれたのだ。
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先生は地元の方々や、先生を頼りにされている方々によって、今日まで大切に守られて来た。御世話になった患者さん達は、先生に御迷惑がかからないように、噂や情報を流したりしないし、僕もこれまでと同様、今後も先生の御名前やサロンの所在地を公表する気持ちは毛頭ない。
以前は現在と違い、ほんの僅かな料金で沢山の患者さんを施術していたそうだ。その数は1日100人以上の時も。先生のサロンは野戦病院のような状況だったらしい。 
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そこへ、当時癌を患って闘病中の○○氏がサロンに現れ、厳しい環境で苦しみながら御仕事をされている先生を不憫に思い、
「施術料金を上げて、もっとゆっくり患者さんを診てあげたらどうですか?」と、アドバイスをされ、今日の施術内容に変わったそうだ。
先生からそれ以外にも○○氏に纏わる様々なエピソードを伺ったが、御二人の間には、僕ら一般人が立ち入る事が出来ない、尊くも強い絆があるように思う。施術中○○氏を、あんなに純粋な人はいない、そう先生が誉めていたのを覚えている。
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ここで、初めて先生の御自宅兼サロンへ訪れた時の出来事を書き残しておきたい。
そろそろ先生が登場する時間に差し掛かった時、待合室で手元の携帯が、今まで見たこともない画像を表示し始める。画像が歪んだり、遠隔で誰かが僕の携帯を操作しているかのようで、その怖さと緊張で不覚にも全身が硬直してしまった。
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先生が定刻通り現れる。引き扉を開け、僕の顔をキッと、軽く睨んだ。
「はじめまして、○○と申します」ご挨拶したが先生の表情は崩れない。
時間になり、施術室に通され、診察台に寝かされた。助手の女性が1名。直ぐ様寝転がると、親しみやすい庶民的な柄のバスタオルを身体にかけて、じんわり緊張を解してくれる。
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事前に待合室で記入していたカルテを持ちながら、先生が助手さんと入れ替わり、僕に近付いて来た。先程とは全くの別人かのような印象で、先生の施術が始まった。
先生は開口一番、
「ごめんな、こういう話しが嫌いだったら申し訳ないんやけど、あんたの病気はな…ここに…こういうのが繋がっているってことはなぁ(手をゆっくり動かしながら)、ごめんなぁ、気にされたらごめんなぁ、あんたの父方の先祖や。…そう、北九州…その辺りや。あんたにこの病気を持って、哀しみを解って欲しいって、そう思ってる人がおるんや…」
優しい女神様のような表情で、僕を最大限気遣いながら先生はそう仰った。
時に眼を閉じ、ゆらゆらと片手を動かしながら。
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僕は完全に力が抜け、恥ずかしげもなく号泣し崩れ落ちた。
何故なら、過去僕の父方の先祖は、北九州の地に豪族として存在していたからだ。地元で権力と武力を行使し、きっとその陰で泣いていた方々が沢山いたのではないか、そんな僕の想像から来る話しを、母に常々聞かせていた矢先に、この出来事が起こった。
僕自身の情報が何も無い状況から先生は僕のルーツを言い当てる。
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施術が始まって10分位経った頃だろうか、先生は柔和な笑顔で、
「今なぁ、その人になぁ、もう身体から離れて光の中に帰って行ってくれませんかぁ?って伝えたんやぁ。そしたら光がパァ~っと差し込んで来て、そっちの世界へ帰って行ってくれたわぁ。あんた良かったなぁ…」
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自分自身しか解らない感覚だが、先生の施術が行われている最中、次第に呼吸が楽になるのを感じていたし、施術が終わる頃には身体がかなり軽くなり、先生も助手さんも、その変化を喜んでくれた。
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「あんたはなぁ、ここへ5回は通いなさいよ。そしたら良くなるからなぁ。色んな病気の人が来るけど、1、2回で通うのを止めてしまう人も多いんや。東京から通うのも大変だろうけどなぁ、他にも東京から車で来てる人もいるからな、頑張ってなぁ。○○SA、色んなもんが売ってるから楽しいよ。今度寄ってみたらええわぁ」
圧倒的で菩薩のような優しさを持つ先生。勿論通ってみせます。その場でそう強く誓う。
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先生への御礼にと、患者さんが余分な御金を置いて行くと、先生は全額神社へ奉納してしまうそうだ。
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僕の人生で初めて、この人なら自分の命を捧げる事が出来る。そう思わせてくれた魅力的な先生。
その後、先生との不思議な交流が始まる事となるが、4回目の施術が行われた、クリスマスを控えた寒い夜に御会いしたのを最後に、年明けからジワジワとコロナの騒動が始まってしまった。
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富士山登頂の前日、1年以上も御会いしていない状況で、無理を承知の上、サロンに予約の連絡を入れてみた。

そもそも、先生は御元気なのだろうか?。様々な不安と疑念が頭を過りながら、携帯を握りしめている。

数回コールすると、いつものように、受付の女性の柔らかい声が聴こえる。
「先生の施術、現在予約は取れますか?」
名前を名乗らず、簡潔に尋ねた。
受付の女性は、先生を守る為に日頃から必死に努力をされている。先生が追い込まれないように、細やかに管理をされていて、僕はサロンに行く度、それをいつも感じていた。当日も、
「地元県内の人以外は御断りしているんですよ」
そう優しく返答してくれる。
僕は先生の御年齢と、僕自身の身体の状態も考え、最後に一度御会い出来ないものかと尋ねた。料金は支払うが、施術は無しで構わない。感染のリスクを考えて、離れた場所から、人生を変えてくれた先生に、ただただ御礼を申し上げたいだけだと伝える。

暫くすると、電話口から懐かしい声が聴こえて来た。
「こんにちは。久しぶりやなぁ、ずっと心配してたんやぁ、○○さんやろ?元気にしてるか?」
先生は名前を名乗らず連絡をしている僕を、電話に出る前から何者なのか察知していたし、○○氏のような有名人でもない僕を、しっかり覚えていてくれた。

先生は霊能者のカテゴリーに収まる人ではなく、間違いなく超能力者なのだ…。

冬の富士山はエベレスト級と表現する登山家がいて、冬の富士山を制覇出来たら、ロープ無しで登れる山であれば、世界屈指の名峰でも攻略出来るだろう、そう言われている。
毎年死者を出しているし、一昨年ユーチューバーが滑落して亡くなったニュースも記憶に新しい。
どの山にも同じ事が言えるが、国内最高峰、富士山を舐めてはいけないのだ。

午前3時、氷点下で暗闇の中、須走ルート登山口から入山した。林道から重いザックを背負い山頂を目指す。
途中早くも足下が滑り出したので、アイゼンを装着し、力任せに進んで行く。
夜が空けてきて、視界も開けて来た。一面銀世界。独り占めの神秘的な空間で一休み。コンビニ特製おにぎりと、神楽坂の名店、亀井堂さんのクリームホーンを頬張る。
老舗亀井堂さんの長い歴史の中で、クリームホーンが富士山へ入山するのは初めてではなかろうか。歴史的瞬間だ。亀井堂さん、ごめんなさい。一番人気のクリームパンは我慢しきれず、途中で完食してしまいましたので富士登山は幻となりました。
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様々なコンディションの雪が僕の行く手を阻むが、それでも枯れない闘志は、
「あのな、こんな状況がずっと続くわけないから、いつかまた必ず会えるから、その時まで待ってなぁ」
先生に優しい言葉で窘めて頂き、その言葉によって支えられていた。

先生、山頂が見えて来ましたよ…。先生のお陰で、僕はこんなにもハードなチャレンジが出来るようになっています。
僕にとって先生は、神々しくも簡単に近付く事が出来ない、富士山のような存在で…

血液の癌、悪性リンパ腫のステージ4だった僕の寿命を伸ばして下さり、本当に有り難うございました…。
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「先生、もし今後御会い出来なかったら、来世は先生の弟子にして下さい!」
そう電話口で騒ぎ、はしゃぐ僕に、
「わかったよ、約束する」
先生はケラケラ笑いながら応えてくれた。
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山頂へ近付くにつれ、晴天で無風だった環境が一変、厳しい突風が吹き荒れる。

ブラックダイアモンドのピッケルを突き刺し、誰もいない富士山の山頂付近で、僕は確かに、ピッケルではない、目に見えない何かに支えられていた…。
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https://youtu.be/7orGIubteLI
中島みゆきさんの名作ファイト!を、槇原敬之さんがアレンジ、カヴァー。御二人の才能が交錯し、魂を震わす渾身の一曲に昇華。

神の島

皆様、御覧頂き有り難うございます。お茶でも飲みながら、ゆる~い状態でお付き合い頂ければ幸いです。不定期に更新しますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。



まずは最近行ったばかりの久高島について書こうと思う。
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沖縄県の久高島は琉球王朝時代に国王と最高神女である聞得大君が礼拝を行っていた神聖領域。
那覇空港から安座間港までは車をゆっくり走らせ約1時間。安座間港からフェリーもしくは高速船を使い、30分位ですんなりと到着する比較的アクセスしやすい聖地。一部では神の島、パワースポットとして持て囃されている。
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さて、聖地久高島の印象だが、船を降りて久高ブルーと呼ぶべき美しい海を横目に、拝借したレンタサイクルに股がり、気ままにペダルを踏み出すと、まず目に飛びこんでくるのが、案内所脇に集められたゴミの山だ。
後から知った話しだが、観光客が拾い集めたゴミが行き場を失って放置されているそうで、処分するのにも費用がかかるし、島民の方々からも景観を損なうと苦情が来ているらしい。即ち、ボランティアの人々が善意で行うゴミ拾いが、一部の島民には迷惑行為に繋がっているのだ。そう、何処の地方自治体も、この御時世で環境美化にお金を注ぎ込む程の余裕などない。
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誰あろう僕自身も、久高に初上陸した際にはその桁外れの美しさの虜になり、海岸にうんざりする程集まっている漂着物や、観光客が投げ捨てた空き缶等に出会す度に心を痛め、次回は久高島にゴミを拾う為だけに戻って来よう、そう誓った内の1人だった…。
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そして2週間後、再度羽田を飛び立ち、お気に入りのリュックに沢山のゴミ袋を忍ばせ、意気揚々と久高島へ再上陸した。
前回島にお邪魔した際、外間(ウプグイ)で久高の歴史について御話しを伺った羊飼いの男性(実は偉い人)と偶然再会。今日はゴミ拾いをしに来ましたよと、東京から持参した御土産のクルミっ子を渡しながら伝えると喜んでくれた。
しかし勝手に行動するとトラブルになりそうな予感がしたので、島の交流館で御伺いを立ててみる。すると若者御二方が丁寧に対応して下さって、その内の御一人が「責任者の所へ一緒に行きましょう。案内します」と、自転車に颯爽と股がり先導してくれた。その凛々しい後ろ姿(事実かなりイケメンなのだが…)に見とれながら、この島の未来は、紆余曲折あれど、必ずあなた方のような若者達が再生してくれるだろうと、朝から勝手に妄想し、確信して良い気分に浸ってしまった。素面で来た。酔ってはいない。
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聞けば島民全体の総意として、今後観光資源に力を入れて行く事で一致しているそうだ。でなければ島の未来は無い。観光での収益を伸ばし、島民全体の生活を安定させるインフラを整えないと、島で育った子供達は今までと同じく島の生活を捨て、沖縄本土へと出て行ってしまう。久高島だけに限った問題ではないが、同時に日本人誰しもが知恵を出し合うべき切実な事象のように思える。
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また土地を島民で共同所有している特殊な事情もあり、島外から移住希望者を沢山受け入れる事も無理。未来を託す子供達を島で育成出来ないのだ。しかしそれと引き替えに、未だに手付かずの状態で、神の島が荒らされずに残っているのも事実。何とも悩ましい。
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迷路のような道を若者に先導され案内所に着き、責任者の男性に御会いするなり、厳しい御叱りを受けた。
「偽善だよ!」
ゴミを拾う行為に対して、そう責任者の男性は仰る。ダイレクトに、刃物のように、その言葉で僕の心に切れ目が入ったのを感じた。しかし同時に、その言葉は久高島への愛、島民への愛が溢れているからこそ出てくる言葉。単なる罵りと勘違いしてはならない。
「はい…」
僕は頷きながら、予感的中だぁ、などと萎える。しかし予測は立たなくもない。責任者の男性のお話しを、取りこぼす事なく丁寧に伺うと、その日の僕のように、突然島に現れゴミ拾いをした挙句、集めた沢山のゴミを島に残し、高揚感と共に満足して帰ってしまう人が殆どだそうだ。
責任者の男性曰く、拾ったゴミを持ち帰るまでやってこそ、真のボランティアではないかと。うむむ、怒られながらも、納得出来るお話しを拝聴した。
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誤解のないように申し上げたいが、実際にゴミ集めをされた方々の御苦労は、僕自身が充分に理解している。その日は昼休憩を取らず、腹ペコ状態で黙々と6時間ゴミを拾い続けたが、コンパクトな島とはいえ、小手先で出来るような作業ではない。ニライカナイに繋がる美しい島や、神々への畏敬の念が有ってこその行為。今まで久高島でゴミ拾いのボランティアをされた方々、本当に御苦労様でした!。
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責任者の男性には、飛行機で東京まで帰るので、沢山のゴミを持ち帰れない事をお伝えし、生意気ながら3つの選択肢をその場で御提案させて頂いた。
1、このままゴミを拾わず帰る。
2、私物が占領しているので、大した量は入らないが、持参しているリュックの隙間に入るだけのゴミを収集し撤収。
3、集めたゴミの処分にもお金がかかるだろうから、ゴミの処分費用を実費でお支払いして、時間一杯拾い集めたゴミを島に残して帰る。
以上をご提案したところ、責任者の男性は、寂しそうな御顔をされながら、
「いいよ、ゴミをそこに置いて帰っていいよ」
そう優しく仰って下さいました。
その間、僕をこの場所まで案内してくれた青年は、僕らの間に入り、ふんわりとした真綿で出来た緩衝材のように、島の先輩である責任者の男性を気遣いながら、そっと寄り添うように、なだめ続けていました。
この場をお借りして申し上げますが、僕を案内してくれた青年へ。御恩は忘れません。いつか…今後も僕が生きていたら、東京から御礼の御土産クルミっ子(笑)を持って、久高島で貴方と再会出来たら、そう願っています。
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事前に島の窓口へ、ゴミ収集希望の旨、メールで御連絡をしていましたが、当日まで御返答が無く、このような結果となり不徳の致すところです。
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責任者の男性には、僕自身の身勝手な行動から、善意どころか貴方を逆に傷つけ、不快感を与えてしまったと反省していますし、貴方に償いが出来るとするならば、久高島が抱えている問題や、まだ認知されていない島の飛び抜けた美しさを、僕の記事をきっかけに、少しでも多くの人に知って頂く事で御許し頂ければと思っています。
今後観光に動きが出始めたら、外国人観光客のマナーの悪さも含め、島の環境保全は避けて通れない問題ですよね。島がこれ以上汚されて行けば、神々の住まう島ではなくなってしまう…。
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祖神アマミキヨが降臨した地、ハビャーン(カベール岬)。鳥や波が乱舞する、島で一番大好きな場所…。
これからも遠く離れた場所から、島民の方々と同じく久高島、そして沖縄を深く愛して行きます。
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皆様も、いつかチャンスがあれば神の島、久高島を訪ねてみて下さい。
殺伐とした人生に、お別れを告げるきっかけを、神様が与えて下さるかも知れません。


https://youtu.be/pQDDr25WRps
日系ブラジル人、カレンタイラ&メリッサクニヨシ、二人の少女が唄うBEGINの名曲、島人ぬ宝のカヴァー。伸びのある圧倒的な歌唱力と、変声期突入間際の少年が囀ずるかのような、透明感溢れる歌声。必見!。


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※久高島についてはエキサイトブログ、追跡アマミキヨで、utoutouさんという女傑が現在進行形で詳細に書き記していて、久高の歴史を調査、研究されている御方は他にもいらっしゃるが、神人と呼ばれる霊能者と共に、琉球創世神アマミキヨの謎、日本の神々の謎を解きながら活動されている内容は、称賛に値するものがある。
またutoutouさんのブログには、読者から多数のコメントが寄せられるが、謙虚さも然る事乍ら、一つ一つのコメントに大変丁寧に対応されていて頭が下がる思いだ。
もし、久高島や日本の神話に興味を持たれたら、彼女のブログをお勧めする。
https://mintun.exblog.jp/
毎回utoutouさんと共に時空を越え、迷宮へと誘われながら、壮大なファンタジーを堪能出来るし、また人間にとって、謙虚が最大級の武器になるという事を、utoutouさんのブログから思い知らされる。
神々は人と人との御縁を繋ぐ存在とよく言われるが、目に見えない世界から、謙虚さを備える人間を寵愛するのも事実。彼女の不思議な体験や、超能力者との出会いもその所以か。お手本として見習って行きたい。